仮面うつ病とは?躁うつ病って?

子どものうつ病治療にはどんな方法があるのでしょうか?




前の記事でもありましたが、アメリカの操作的診断基準である、DSM−IV−TR(精神疾患の分類と診断の手引き)によると、一般人口のうつ病有病率は平均して約2.8%とされています。

日本での面接調査の結果によっても一般人口の時点有病率は2%、生涯有病率は6.5%とされます。また、大人より若い子どもの有病率は、12歳未満(児童期)では0.5%から2.5%、12歳から17歳(思春期以降)では2.0%から8.0%にものぼるといわれます。

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12〜17歳に限っていえば、大人より有病率が高いのです。

子どもの場合、自分のうつ病体験をきちんと言葉にしてまわりの人に伝えることは難しく、身体的症状(腹痛・頭痛)として訴えたり、不登校になってしまうのどの行動面での変化として現れることが大部分であるため周囲の大人たちの注意深い観察がうつ病を深刻化させないために重要な鍵になります。

それでは子どものうつ病治療はどのように行われているのでしょうか?

子どものうつ病治療では、まず薬物療法があります。具体的には、少量の三環系抗うつ薬を徐々に増加して投薬していく治療法が推奨されています。

また、子どもの生活の環境の見直しとして、親子関係の見直し、および学校との綿密な連絡が求められます。そのほか、子どもの場合はうつ病体験を言語化することが難しいまたはできないことが多いという特徴から、非言語的精神療法、たとえば遊戯療法や箱庭療法などを並行して行うことで効果があがるといわれています。


遊戯療法とは、原則的に子どもを対象として治療法で、その言葉通り遊びを主なコミュニケーション手段、表現手段として行われる心理療法です。一方、箱庭療法も心理療法の一種ですが、クライエントが、セラピストが見守る環境で自由に部屋にあるおもちゃを決まった大きさの箱のなかに位置づけていくというものです。


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