仮面うつ病とは?躁うつ病って?

根拠に基づいた医療とは?



「根拠に基づいた医療」というものが現在、医学の分野で問題となっています。
明さんの中には、あまりなじみがないかもしれませんが、「根拠に基づいた医療」EBM:evidence-based medicineとは、具体的には「明確に、良心的に、分別を持って、最新最良の医学知見を用いて治療を行う」conscientiousmexplicit,and judicious,use of current best evidence 医療のあり方・方法をさします。


従来の医学行われていた、理論や経験、あるいは権威者の判断に頼る医学の方法を反省し、治療効果、副作用、治療予後の予測などの臨床現場における疑問について考えていくというものです。
できるだけ客観的な疫学的観察や実験を根拠とし、患者とともに治療方針を決定していくことがその特徴と言えます。
患者さんとともに治療方針を決定していく、ということでは、インフォームドコンセントも同じような考え方と言えます。


この「根拠に基づいた医療」の重要性が、精神医学の分野においても着目されています。治療介入とその結果の因果関係を明確にし、治療介入を行うことによる有効性を伽間的に評価していくのです。

ただし、評価の元になる結果は、数値で表すことのできる生体データが主となります。この数値に表すということは他の医学領域では可能でも、精神科領域では困難なことが多いのが現実です。そのため重症度を評価する評価スケールの点数や、入院期間、自殺の有無を治療結果を示す客観的データ(数値のデータ)として用いています。

うつ病の評価に用いられる評価尺度の具体的な例としては次のものがあります:

●ベックうつ評価尺度(BDI)
●ハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)
●モンゴメリー・アズバーグうつ病評価尺度(MADRS)など

また、現在精神医学の分野で行われている治療法には次のものがあります:

●脳に直接作用する治療
電気けいれん療法、薬物療法、光療法、経頭蓋磁気刺激、脳深部刺激療法、断眠療法


●言語のやり取りを主とする治療
精神分析療法、来談者中心療法、集団精神療法、家族療法、心理教育、認知療法、など

●非言語的なやり取り(言葉を用いないやりとりを主・ノンバーバルな方法)を主とする治療
自律訓練法、作業療法、動作法など

●社会的な治療
ジョブコーチ、家庭環境や職場環境の調整、デイケア、訪問看護、自助グループ(断酒会)など


このページをブックマーク

最新情報を登録する